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JILL STUARTがすごい!容器から見える、ジルスチュアートの開発力。


はじめに

皆さんは化粧品を購入する際重視するのはどこでしょうか? 広告タレント?製品機能?口コミ?ブランド?処方(中身)?容器?

雑誌・口コミなどで取り上げられるのは、やはり主役である処方(中身)ばかり。

元容器の研究・開発者としては、あまりスポットライトをあびることのない「縁の下の力持ち」のような容器の存在、コスメマニアの方でもあまり知らないので、知っていると結構楽しいかもしれません。

さて、「すごい!素晴らしい!作ってみたい!」 と感じる化粧品容器がたくさんあるのですが、今日はその中のひとつを紹介したいと思います。


こんな容器はすごい!

製品はジル・スチュアート今季SSシーズンの新製品、ルースブラッシュ。

たんぽぽの綿毛に見立てたふわふわのアプリケーターをメインとするビジュアルの広告が印象的でした。なかなか容器の一部が広告ビジュアルに載ることはないので、容器研究開発にも気合が入っていたことが伺えます。

本題の容器をさっそく見てみましょう。

ふわふわの大きく分けると、蓋部分、アプリケーター、ボトル部分の三つに分けられます。

そして、アプリケーターは内部に収納可能な構造。持ち手の部分が蓋部分の内側にちょうど収まる設計になっています。

そして、本体のボトル部分、一番外側の内蓋をくるっと回転させるとメッシュ部分が見えてきます。

しかもこの部分、蓋と連動して回転する仕組みになっています。そのメッシュ部分からチークの粉が出てくる仕組みになっています。

そして、メッシュ部分から出る粉を絶妙な量をアプリケーターがひろうように作られています。

ざっくり容器の仕組みを見ただけでも素晴らしいのですが、パーツごとにもその素晴らしさと推測される研究開発裏話を交えて見ていきたいと思います。


パーツで見る容器の魅力

さて、分解できる範囲でざっくり5パーツ。断面を見てみるとこのようになっております。 (断面図は略図なので噛み合わせ部分は正確に反映されておりません。ご了承願います。)

1. ふわふわアプリケーター(図⑤)と蓋部分(図④)

なんといっても、この製品の一番の特徴はこのアプリケーター!

その形状はあまり見かけないタイプです。初めての形状の容器を作るのは想像以上に大変です。

肌に触れる部分は非常に柔らかく肌あたりもよく、毛何本か引っ張ってみましたがかなり頑丈に作られています。

また、柄の部分、試しに両手で折ろうとしましたがなかなかおれませんでした。

肌障りの感触試験、毛の抜け強度ひっぱり試験、柄の折れ強度試験もしっかり行い試行錯誤して作られていることが伺えます。

柄の部分は特に収納可能な大きさ、太さにするため制限があったと思うのですが、この細さでもの強度!



2. ボトル部分 まず、手間がかかっているな、と感じたのは粉を付けるに当たって二重構造で回転式になっていること。

二重構造になる、当然のことながら一つ部品が増えます。

部品がひとつ増えるとそれ自体にかかる時間も手間もかなり増えるので、けっこう想像以上に大変なんです。

金型作成・確認試験、噛み合わせパーツとの確認試験項目も増え、更には生産工場で工程が増えることになるので工場の生産管理者にも仕事が増えてしまいます。

なので、こういう容器、実は作る際に構想段階から工場の生産側の方の意見をなど汲みつつ慎重に作成していきます。

そして、使われている材料。 中に使われているメッシュ部分ですが、硬すぎず柔らかすぎず、網目の細かさ絶妙!

容器研究・開発者とメッシュ部分供給業者さんのこのブランドのためのオリジナル共同開発品ではないかな、と思います。


まとめ

ブランドデザイナーの意向と実際の工場の生産性、そしてなによりも消費者の使いやすさを考えて容器研究・開発者が苦労して作り上げた容器だと感じました。

まだまだ取り上げたいポイントはあるのですがこれくらいにしておきます。

あまり気にすることのない化粧品容器ですが、容器研究開発者はデザイナーと生産側と消費者に挟まれながら日々とっても地味な試験繰り返しながら作っているのですよ。と少しでもご理解頂けたら嬉しいです。


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